在宅ワークの代表的な職種に「Webライター」があります。簡単そうなイメージを持つ方もいると思いますが、実際はどんな仕事をしているのでしょうか？ じつは、Webライターの難易度は仕事の内容によってピンキリ。誰でもできるものから、専門性が必要なものまで、幅広い種類があるのです。そこでこの記事では、Webライターの仕事を基本から分かりやすく解説します。
WebライターとはWeb上の記事を作成する人のこと
Webライターとは、Web上に掲載される記事を書く仕事をする人のことです。たとえば、ニュース記事やコラム、取材記事、ゲームの攻略記事など、日々さまざまな記事がWebライターによって生み出されています。スマートフォンを使っていれば、その仕事を目にしない日はないのではないでしょうか。
また、これらの記事の多くには、発注元の「クライアント」がいます。「ウェブメディア」と呼ばれる、Web上の情報サイトを運営している会社や個人がWebライターに記事作成を依頼し、Webライターが執筆することで、これらの記事が世に出されます。
ちなみに、Webライターはクリエイティブな仕事だと思われることもありますが、実際は泥臭く、地道な部分が多いです。通常は、自分を表に出す仕事より、クライアントの要望に応える仕事がメインになるので、記事作成の下請けと考えた方がよいです。
Webライターの業態
Webライターの業態は、大きく「専業ライター」と「兼業ライター」に分けられます。専業ライターは、Webライターを本業にする人、兼業ライターは副業として取り組む人のことです。Webライターは、簡単な仕事であれば気軽に始められるため、副業として取り組む方も多いのです。専業ライター
文字通り、Webライティングを本業としているライターを「専業ライター」といいます。
専業ライターの特徴として、専門知識や技術を持っている、職歴が長い、知名度がある、コネクションが広いなど、スキルや能力が高い傾向にあることが挙げられます。また、ライティング業務に加えて、企画出しや、編集、写真撮影などの別スキルを持っている場合もあります。
副業ライター
Webライティング業務を副業として取り組んでいるのが「副業ライター」です。
副業ライターをしている方の事情はさまざまですが、一般的に、収入を増やすことを目的としているケースが多いです。仕事後の時間や土日祝日を使って取り組むため、専業ライターに比べて収入は少ないことがほとんどですが、特定の専門知識や専門技術を活かして、高収入を得ているケースもあります。
Webライターの仕事の主な例
ここまでWebライターの仕事や業態について説明してきましたが、Webライターの実態について、なんとなくおわかりいただけたでしょうか。
それでは、ここからはWebライターの主な仕事例や案件例をご紹介いたします。
商品・サービスのレビュー
商品やサービスを使用して、その使用感や使い心地などをレビュー（紹介）する仕事です。文章量は比較的少ない傾向にあり、短い時間で取り組める案件もあります。まとまった時間がとりにくい人や、副業ライターにも適しているWebライティングだといえます。
皆様も購入を検討しているときに、誰かのレビューや商品レビューを参考にすることがあるのではないでしょうか。そう考えると、自分の書いた感想や意見が他の人の商品購入の役に立つなんて、「なんかちょっと良いな」と思いますね！
コラム記事
恋愛や婚活、ファッション、生活や育児、生活の質を上げるライフハックなど、さまざまなジャンルのコラム記事を書く仕事です。お気に入りのコラムニストさんがいる方もいるのではないでしょうか？
コラム記事の特徴として、比較的個人の裁量が大きいことが挙げられます。筆者の思ったことや考え、考察などを表に出していくので、筆者独特の“味”が出やすい仕事なのです。
コラムニストにファンが付きやすいのもそのためで、人気コラムニストになれば、高単価での記事執筆や、書籍化などの可能性も出てきます。
ちなみに、コラム記事をブログ記事と混同する人がいますが、コラムとブログは似て非なるものです。具体的には、コラムは情報を客観的に伝えた上で自分の意見を述べるもので、ブログは自身の経験や体験を主観的に述べるものです。
取材記事
取材記事とは、気になる人物や企業、店舗、企画、イベント、商品などを取材してWeb記事にまとめたものです。
取材記事の仕事は、記事執筆だけでなく、取材先へのアポイントメントや、質問・必要物品の準備、録音データの文字起こしなど、さまざまな作業が含まれます。そのため、文章能力だけでなく、一般的なビジネスマナーやコミュニケーション能力、言葉を引き出す力など、ライターの総合力が試されます。
その分、単価は高い傾向にあり、1案件で5万円前後になることも。ハードルは比較的高いですが、可能性のあるジャンルなので、積極的に飛び込んでみてもよいでしょう。
まとめ記事
「〜についてのまとめ〇選」などのWeb記事を書く仕事です。この手の記事は注目度が高く、それなりのPV数も期待できます。気になっている物事に対して、比較材料となる要素をたくさん詰め込んでくれているまとめ記事は、手っ取り早く情報を手に入れたいと考える、多忙な現代社会の読者のニーズを叶えるのにピタリと合致するのでしょう。
ライター界隈では「あまり書きたくない」という声も耳にしたりしますが、マニュアルがわかりやすく引用部分も多いため、文字単価だけを考慮するなら、けっこう“オイシイ”仕事かもしれません。
ニュース記事
新聞社やテレビ局などが運営するWebサイト上に掲載されるニュース記事を執筆する仕事です。仕様やテーマが指定されていることが多く、文章の想像力や独創力よりも、分かりやすくまとめる力が求められます。
また、ニュース記事は鮮度が命なので、なるべく早く記事を書くことも求められます。ちなみに、Webニュース記事のトピックをライターが立てることもあるのですが、そういった場合は企画力や取材経験など幅広い知識と経験が求められることになります。
プレリリース
プレリリースは、企業が新商品やサービスを発表するときに、報道機関に向けて発表する記事を作成する仕事です。
要点をわかりやすくし、アピールポイントを簡潔に伝える必要があるため、実績や受賞歴、開発の背景やストーリーなどを効果的に織り交ぜて、顧客が“欲しい”と思うような記事を作成する必要があります。
Webライターを始めるために最低限必要なもの
Webライターは、端的に言えばパソコン1台あれば始められる仕事です。「とりあえずやってみたい」という方も多いと思うので、ここでは、Webライターを始めるために最低限必要なものを紹介します。
基本はパソコン1台あれば始められる
基本的には、パソコン1台あればWebライターの仕事を始めることができます。欲を言えば、パソコンを使って作業するためのデスクとイスを置ける作業スペースもあると良いですね。もちろんリビングで仕事をすることもできますが、やっぱり集中できる場所があるに越したことはありません。
パソコンはデスクトップでもノートパソコンでもどちらでも構いませんが、自分の仕事内容に合った方を選びましょう。
例えば、取材や出張がある場合は、持ち運びやすいノートパソコンが便利ですし、写真やイラスト、動画の編集加工などにも取り組むなら、容量の大きいデスクトップを用意するのが良いでしょう。
取材やレビューではカメラや物撮りスペースが必要になることも
取材やレビューなど、記事作成に別の作業が付随する場合は、ほかのアイテムも必要になります。代表的なものとしては、以下のようなものがあります。
取材に必要なもの
- カメラ（できれば一眼レフ）
- ボイスレコーダー
- ブリーフケース
- バッグ
- 手帳やノート
- 筆記用具
レビューに必要なもの
- カメラ（できれば一眼レフ）
- 物撮りブース
- 照明
- 撮影用小物
- 三脚
まとめ
Webライターは、特に必須の資格などもないですし、パソコン1台あれば始められるため、比較的誰でも気軽に始めやすい仕事だと思います。
しかし間口が広いぶん、競争相手もたくさんいます。まわりに差をつけるためには、ライティングスキルを極めるか、ライティング以外の部分のスキルを身につけていく必要があります。
最初のうちは単価も低く、やりがい搾取のように感じることもあるかもしれません。そこでやめてしまうか、自分自身を鼓舞して頑張るか……。ここがWebライターのわかれ道になると思います。とくに専業ライターは、いつまでも収入が低いままでは生活に困ってしまいますからね。
本記事の内容で、Webライターについて少しでも身近に感じていただけたら幸いです。
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